2016年9月7日水曜日

ポイント調節について(3)CS90編

CS90のポイント調節についてサービスマニュアルを基に書きたいと思います。
私見や注意点は青字で記載します。
サービスマニュアルを基にしているので問題ないと思いますが、作業は自己責任で安全に気をつけて行ってください。

用意するもの

・プラスドライバー #2、#3の二本
・マイナスドライバー
・17mmのメガネレンチ
・シックネスゲージ、ハガキ一枚のいづれか
・新聞紙等のオイル受け

あったほうが良いもの
・プラグレンチ
・テスター
・タイミングライト



カバーの取り外し

車両左側のポイントカバーとダイナモカバーを外します。

プラスドライバー#2、#3を使い、ネジを外せば外れます。
ネジは固着している可能性があります。
ポイントカバーのネジは部品が出ません。舐めないよう要注意。
体重をかけて押し付け回しています。
固着しているカバーはプラスチックハンマーで軽く叩けば外れます。
ダイナモカバーを外すとオイルが出てくるので新聞紙等をひいておいた方が良いでしょう。
ポイントカバーを外した時、オイル漏れがないか確認しましょう。
以前、ポイントベース裏側のオイルシールからオイル漏れがありました。
この場合交換が必要です。
外すとこんな感じ。
この後の作業のためプラグを抜いておくことをお勧めします。
圧縮が抜け、作業しやすいです。
尚、異物が入らないよう布等でプラグホールを塞いでおきましょう。


ポイントの接点を点検

過去の記事を参照


ポイントギャップの点検・調節

ポイントの接点が最も開いた時の隙間です。
ポイント間隙の規定値は0.35±0.05mmです。

[点検方法]
ダイナモローターにメガネレンチ(17mm)をかけて反時計回りに回します。
逆回転はNGです。良くないみたいです。
ポイントカムの一番高い部分をポイントヒールに合わせます。
この時ポイントの接点の隙が最大になります。
シックネスゲージで計測します。
もしくはハガキの厚さが0.3mm程度のようなので代用できるそうです。
規定値外(広すぎ狭すぎ)だと調節になります。


[調節方法]
調節はポイントのネジ2箇所を緩めポイントを徐々に動かし調節します。
ネジはマイナスドライバーで緩めます。
ネジは絶妙に緩めて、ズリズリポイントを移動させます。
このネジも純正部品が出ませんので舐めないように。
規定値に合わせたらネジを締め、再度ポイントギャップを上記点検方法で確認します。
締め付けにより若干ずれるためです。
上の画像のネジですが一本プラスネジに変えています。(舐めたため)
代替品はヤフオクのポイントビスです。(KH400用だったと思います)
サイズはM4x5です。


点火時期の点検・調節

サービスマニュアルによると、「ダイナモローターを回し、ダイナモローターのFマークが合わせマークを通過する瞬間にポイント接点が開くのが理想」とのことです。
イグニッションキーはOFFで行います。

[点検方法]
CS90のサービスマニュアルに書いてありませんが以下の方法で点検できると思います。
目視かテスターを使い点検しています。
目視の場合は上記のサービスマニュアル通りになっているか確認します。
反時計回りに回します。逆回転はNGです。良くないみたいです。
テスターでも確認できます。
配線の端子とエンジンケースにテスターを当てます。
配線の端子周りは狭いので、周辺部品にテスターが当たらないよう注意が必要です。
固定にはワニ口クリップが便利です。テスターの先にハマるタイプです。

テスターを抵抗値か通電チェックに設定します。

ダイナモローラーを回し、Fマークが合わせマークを通る瞬間に抵抗値が変化する、もしくは通電しなくなるか確認します。
常に通電している状態は異常です。
ポイントに問題がないか、端子が周辺部品に接触してないか確認が必要です。


 [調節方法]
点火時期がずれている場合、ベースプレートを回転させ調節します。
ベースプレートのネジ2本を緩めます。
これも舐めないよう慎重に。
ポイントギャップと同様に、絶妙にネジを緩めベースプレートをマイナスドライバーで押し、ズリズリと回転させています。
このネジも純正部品がありません。
実は舐めてしまったことがあり、方々探し回り見つけたのがこちらです
まだ数十個在庫を持っています。
一人一台分であれば手持ちのネジをお分けします。在庫限り。連絡ください。
尚、送料はご負担ください。往復封筒なるものがあるみたいですのでそれを送っていただき送り返します。
ベースプレートは右回しで点火時期が遅くなり、左回しで早くなります。
調節後ネジを締めます。
一度クランクを回転させ、ポイントギャップ、点火時期を再確認するのをお勧めします。
更にタイミングライトでの確認を推奨します。
経験上、目視やテスターで調節後、タイミングライトで確認すると若干ズレています。
タイミングライト信者?ですので、こちらを僕は信じています。

[タイミングライトでの点検]
タイミングライトから出ているケーブルをプラグコードに組み付けます。
エンジンを始動させアイドリングさせます。
タイミングライトの引き金を引くとタイミングライトが点滅します。
光るタイミングがプラグから火が出ている瞬間です。
ダイナモローラーに光を当ててて確認します。
こんな感じで確認できます。
エンジンをかけるとオイルが飛び散りますがどうしようもないですね。
また、エンジン回転数を上げると進角しているか点検ができます。
Fマークから反時計まわり方向に少し進んだところに二本のマークがあります。
二本のマークの間に合わせマークにが入っていれば正常です。
ずれていれば点火時期を再度調節します。


最後に

ポイントを新品に交換する場合は、ポイントギャップで緩めるネジを取り外すと交換できます。
各調節は同様に行います。

長々と書いてしまいましたが、作業としてはそこまで難しくない思います。
とにかくネジを舐めないよう注意するだけです。
CS90の小ネジは旧JIS規格なので、現在のものとはピッチが違います。
入手が面倒ですので気を使います。

タイミングライトの動画ですが、ポイント間から火花が出ています。
こんなものなのでしょうか。
コンデンサーのチェックをした方がいいのかもしれないです。

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